H8K2

せかいはせーりつされたことがらのそーたいである

令和2年1月27日

本当にテストが辛すぎる。

 

教室に入ると、周りの人間は心に余裕を持ってテストに臨んでいると感じた。みんな普段と変わらない様子だった。談笑が聞こえた。

 

一方僕は緊迫感に押しつぶされて体調を崩していた。ストレスに自律神経系や内分泌が耐えきれなかったのだ。体が「テストの日」という外部環境への適応に追い付いていない。あべこべにいろんなホルモンやらお汁やらを分泌しまくり、ついに脳がぐちゃぐちゃになってしまった。

 

落としてはいけないテストにかかるプレッシャーは重い。僕はさすらいのギリギリを生きている学生なので、あらゆるテストで失敗は許されないのだ。踏み外せば奈落の底。そんな僕の状況が、緊張で体調を崩すという事態につながった。

 

テスト当日の朝から教室でテスト用紙が配られるまでのあらゆる時間においてストレスを感じた。特に通学時間になると、自宅という安息の地から引きはがされるのでより一層ストレスが高まる。ついに通学途中の電車の中でiPhoneのメモ帳に羅列した文字列を暗記していると、異常を感じた。文字列が頭に入らない。全く脳が働かなくなってしまった。額に汗が浮かんでぼーっとする状態が続いた。

 

学校に到着後、真っ先に自動販売機でスポーツドリンクと焼きそばパンを買った。栄養不足が体調不良の原因だと予測したからである。しかし焼きそばパンを咀嚼して飲み込もうとしても飲み込めない。唾液が分泌されていなかった。スポーツドリンクで流し込んでやっと食べることが出来た。

 

コロナウイルス説という電波も受信したが、僕は体調不良の原因はテストにあると結論付けた。今までにないくらい緊張していたからである。もちろん受験の時よりも緊張した。むしろ受験当日はグループLINEでWoTの話をしていた。早く帰ってゲームがしたかったのだ。今回はそんな余裕など一切ない。少しでも失敗したらおしまいなのだ。緊張によって吐き気を催すことを産まれて初めて知った。ホメオスターシスが壊れる音がした。

 

教室から談笑が聞こえる。

 

試験が終わり安堵に包まれた。幸せがスーっと脳天から入ってきた。真の幸福はここにあった。平穏こそが一番の幸せである。

 

しかし未来を見るとまだ僕のgoogleカレンダーには「試験」の文字がある。4つも「試験」の文字がある。再び僕は劔の山を登らなければならない。つらい。やはり幸福などなかった。

 

こんなに緊張する経験は滅多にないので記念に