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せかいはせーりつされたことがらのそーたいである

令和2年2月6日

僕が住んでいる部屋の扉は2年間閉まらなかった。

おそらくゴミが扉の滑車の部品に挟まっていた事が原因であろう。

そのため僕の部屋では暖房をつけても暖かい空気が部屋の外に逃げていくため、毎年冬の寒さに震えながら過ごさなくてはいけなかった。

 

そんな扉を抱えている我が部屋では、今年の寒さについても諦めていた。

実家からかっぱらってきた分厚いダウンジャケットに身を包み、布団をかぶることによって防壁を成して過ごす準備はできていた。そんな中、本日何気なく扉を触ったら、扉が動く感触を得た。これはもしやと思い、恐る恐る扉を動かしてみると、動いた。

扉が滑車に絡まったゴミによる異音と共に動いたのである。とにかく僕はこれに感動してしまい、この感動を後世に残すためにここに綴るほどである。

もう寒い冬を過ごさなくていいのだ。本当に嬉しい。

 

扉が閉まらないことのデメリットとして、宅急便や訪問客との対応するときに、ゴミ部屋がバレる事がある。玄関と部屋が直線上にあるので、そこを仕切る扉が無いと、部屋が見えてしまい、ゴミ部屋を作る人間であることがバレてしまうのだ。今まではゴミの山にバスタオルや毛布をかけてカモフラージュしたのちに訪問客に対応していたが、もうその必要は無くなった。

玄関だけ綺麗にしておけば、部屋は汚くてもいいのだ。何故なら扉を閉めた先に何があるか訪問客には分からないから。

 

寒さの防止、プライバシーの保護、両方にとって扉は機能する。

扉というものの素晴らしさに気付けている日本人は少ないと思う。身近にある当たり前のものが、当たり前では無いんだぞ、という事を諸君らは自覚してほしい。

扉に感謝できる人間になってほしい。

僕は諸君らの成長を願っている。